現在、大阪府だけでも300を超える数の事業所が存在します。
選択肢が多いともいえるのですが、福祉サービスを検討する方にとって数多ある事業所から自分に合ったところを選ぶのは、なかなか難しいことだと思います。

「自分に適したところはどこなのか」「どこなら就職できるのか」と、悩むかと思います。
自分に合った福祉サービスを選ぶには、体験を利用して、雰囲気やどんなスタッフがいるか、プログラムはどんなものかを確認してから選ぶのが一番なのですが、先ほど言ったように大阪府の事業所数は300を超えており、1つ1つ体験して回ることは、現実的ではありません。
ですが事業所の数が1〜5程度ならどうでしょうか?
十分可能な範囲だと思います。ですがその1〜5をどう選んだらいいのか、疑問に思ったかと思います。

5つ選ぶのも大変ですもんね~。。
そこで本記事では、大阪府の福祉サービスの就労移行支援事業所の中から厳選した、おすすめの事業所をランキング形式で紹介します。この記事を事業所を選ぶ参考にしていただければ幸いです。
ランキングの選定ポイント
ランキングの基準は以下のとおりです。
最新の就職実績
事業所を選ぶうえで就職実績はかなり重要なポイントになります。
就職実績が多い事業所は、利用者に対して適切な支援を行っている可能性が高く、その結果として多くの就職者を出すことに成功しています。
逆に就職実績が少ない事業所は、適切なサポートを行わない、人材が足りない、支援方法が充実していないなどの可能性が考えられます。

チェックするポイントは年間に10名以上の合格者を出している事業所です!
半年後の定着率
就職実績と同じく定着率もとても重要です。
継続して働くためには、就職後のサポートはもちろん、就職前に働き続けるための技術をしっかり取得する必要があります。定着率の高さは就職後を見据えた支援を行っていることを示しているわけです。
プログラムの種類・どんな内容を学べるか?
事業所のプログラムの種類や内容は事業所を選ぶうえで重要な要素になります。
種類が豊富であれば、単に自分が興味のある分野だけでなく、これまで関わってこなかった分野を習得することもできます。特定の分野だけでなく、様々な事柄を習得することは、就職において選択肢を広げることにつながります。
また、訓練の質が低い場合、スキルの習得に時間がかかってしまったり、役に立たなかったりします。

就労移行支援を受けられる期間は限られています(原則2年)。なので、質の高い訓練するほうが、限られた時間を有効活用できます。
交通費の支給・昼食はあるのか?
通所する場合、基本的に自己負担となり、毎日通所する場合はその分経済的な負担が大きくなります。
例えば、交通費が往復400円、昼食代が600円、週に5日通所する場合、合わせて20,000円前後の出費になります。
なかなかの負担になりますが、事業所によっては、それらのの提供を行っているところもあります。それらの支援は、経済的な負担を減らせるため、事業所を選ぶうえで重要なポイントになります。

なお、大阪市内に居住している方は、5,000円を上限とした交通費補助が受けられる可能性があります。
資格取得やスキルアップの支援
就職に有利となる資格取得や専門的なスキルアップのための支援がある事業所は、就職活動を有利に進める上で大切です。
特に資格取得のための講座や試験対策などが充実している事業所は、可能性を広げることが期待できます。
大阪府の就労移行支援事業所おすすめランキング
1位 ウェルビー
1番のおすすめは『ウェルビー』です。
『ウェルビー』は全国に114か所(仮オープンも含む)の事業所を展開している精神障害者・身体障害者のための就労移行支援事業所です。
大阪府では、大阪市に5か所(阿倍野区、福島区、淀川区、東淀川区)と枚方市に1か所事業所を構えており、どれも駅から10分圏内と交通の便が良いところにあります。
ウェルビーの評価
就職実績・定着率 評価:
『ウェルビー』は毎年着実に実績を積み重ねており、2023年度だけで1,157名の方が就職し、累計で7,802名という福祉サービス業界トップクラスの就職実績を誇ります。
さらに、就職後半年の割合は91.0%と非常に高く、就職者数とともにおいても業界トップクラスです。
プログラムの種類・内容 評価:
『ウェルビー』では、非常に充実した訓練を提供しています。実際のオフィスを再現したセンターで、パソコン研修や電話受付、ビジネスマナー研修など、多岐にわたる訓練を行っており、実用的なスキルと社会性を学ぶことができます。
また、ウォーキングによる体力増進や、集団行動の方法も含まれており、働くうえで必要となるものが期待できます。
交通費の支給・昼食はあるのか? 評価:
『ウェルビー』からの交通費の支給はありませんが、大阪市内にある事業所では大阪市から最大5,000円の交通費補助が受けられる可能性があります。
また、「ヘルシーお弁当サポート」があり、カロリー計算された栄養バランスの良い食事があります。
資格取得やスキルアップの支援 評価:
『ウェルビー』では、WIT(Welbe IT Training)と呼ばれる訓練を実施しています。
WITでは、タイピングやMicrosoft Officeの基礎から応用までを学べるだけでなく、プログラミング、Adobeアプリケーション、ビジネス英会話など、幅広い知識を習得できます。
簿記検定やMOSの試験対策など、就職活動において有利となる資格取得の支援も用意されています。
また、学習管理システムを通じて、成果を証明する学習証明書が発行されます。これは就職活動でのアピールにも繋がるだけでなく、学習の進捗が視覚的に分かることで達成感を得られ、モチベーションを高く保つことができます。
総合評価
『ウェルビー』は累計就職者数や就職後の定着率が福祉サービス業界トップクラスであり、年々就職実績が増加していることからも、サービスの質が高いことが分かります。
また、栄養バランスの取れた「ヘルシーお弁当サポート」があり、体調を整える助けとなり、経済的な負担も軽減できます。さらに「WIT」では、多岐にわたるITスキルを習得でき、着実にスキルアップできる環境が整っています。
全体的に質の高い支援を行っているため、『ウェルビー』はどなたにでもおすすめできる就労移行支援事業所です。
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2位 Neuro Dive
2番目におすすめなのは『Neuro Dive』です。
『Neuro Dive』は全国に6か所の事業所を展開している精神障害者・身体障害者のための先端IT特化の事業所です。大阪府では、大阪市北区に事業所を構えています。
Neuro Diveの評価
就職実績・定着率 評価:
『Neuro Dive』は、2019年の開所以来、就職実績を着実に拡大しており、2022年度には28名が就職しています。
さらに、就職後半年以上は96.9%と極めて高くなっています。卒業生の約8割がデータ分析やシステム開発など、高度なITスキルを活かせる専門職に就いています。
プログラムの種類・内容 評価:
『Neuro Dive』では、AI・機械学習、デジタルマーケティング、ビジュアライズ、業務効率化などの分野に特化し、実際のデータを用いたトレーニングを通じて、データ分析や業務自動化を磨きます。
最新ツールの使い方や分析手法まで、幅広いIT知識を習得できるため、就職後の実務で活かせる知識・技術を手に入れることができます。また、学習成果として作成するポートフォリオは、就職活動時に活用できます。
交通費の支給・昼食の提供があるか 評価:
『Neuro Dive』では、交通費の支給や食事の提供は行っていません。交通費に関しては、大阪市から交通費の助成金を受けられる可能性があります。
資格取得やスキルアップの支援 評価:
『Neuro Dive』では、独自に開発した「ダブルマップ・メソッド」を用いて、一人ひとりに最適化された先端ITスキルの習得をサポートしています。
企業が求めるものと個々の強みをマップ化し、効率的に必要な力を磨くことができます。受講する講座は、IT業界で活躍してきたプロフェッショナルが厳選・精査しており、学習成果に対するフィードバックも専門家が担当します。
特定の資格取得はカリキュラムに含まれてはいませんが、G検定やE資格、統計検定などを自主的に取得する方も多く、高度な専門知識を取得ることができます。
総合評価
『Neuro Dive』は累計の就職者数は少ないものの、毎年度合格者を増やしており、定着割合も高水準であることは高く評価できます。プログラムも充実しており、AI・機械学習やデジタルマーケティングなどの専門的なIT技術を学ぶことができます。
学習成果をポートフォリオとしてまとめ、就職活動での自己アピールに活用できる点も評価できます。
交通費や食事の提供はないため経済的な負担はかかりますが、先端ITに興味のある方へ強くおすすめできる事業所です。
3位 ココルポート
3番目におすすめなのは『ココルポート』です。
『ココルポート』は全国に106か所の事業所を展開している大手の事業所です。大阪府では、大阪市に4か所(北区、浪速区、都島区、天王寺区)と豊中市に1か所事業所を構えています。
ココルポートの評価
就職実績・定着率 評価:
『ココルポート』は、2023年度だけで762名の就職・復職者を支援し、累計では4,437名の実績を誇っています。半年後の定着割合も90%と高く、安定して職場に適応できる支援体制が整っていることがわかります。
プログラムの種類・内容 評価:
『ココルポート』では、555種類以上の多彩な訓練メニューを提供しており、利用者が自主的に参加できるようサポート体制が整っています。
パソコンスキルやコミュニケーション、ビジネスマナー、セルフマネジメント、模擬就労といった就職に向けた実務的なスキルだけでなく、リラックスや運動といったセルフケアも含まれているため、総合的なレベルアップを図ることができます。
さらに、5,000を超えるeラーニング動画を備え、Officeからプログラミング、デザインまで、さまざまな専門分野を学べます。
体系的に学べるコースが用意され、理解度チェックテストによって学習成果も確認できるため、学んだスキルを確実に身に付けられます。
交通費の支給・昼食の提供があるか 評価:
『ココルポート』では、交通費と昼食に対する支援制度が充実しています。公共交通機関を利用して通所する人には「交通費応援制度」が適用され、交通費が支給されます。
さらに「ランチ応援制度」もあり、通所中の方には支援が受けられます。ただし、支援は事業所によって異なり、軽食のみの提供や一部自己負担が発生する場合もあるため、事前に確認が必要です。
資格取得やスキルアップの支援 評価:
『ココルポート』では、ビジネスの座学や実用型の模擬就労、企業実習など、様々な知識・技術を身につけられるプログラムがあります。PCトレーニングでは、資格取得を後押しするバックアップもあります。
しかし、全体的には資格取得そのものを目指す体制というよりは、総合的なレベルアップがメインとなっています。
総合評価
『ココルポート』は、就職と定着率において堅実な実績を誇り、累計4,437名が就職し、半年の定着割合も90%と高水準を維持しています。
PCの講座から模擬就労、企業実習、余暇活動に至るまで、多角的な訓練で利用者の成長を総合的に支援しています。また、交通費と昼食の応援制度も充実しており、経済的な負担が軽減される点も魅力です。
交通費や昼食の経済的負担を抑えたい方へ、非常におすすめの事業所です。
4位 ミラトレ
4番目におすすめなのは『ミラトレ』です。
『ミラトレ』は全国に15か所の事業所を展開している事業所です。大阪府では、大阪市北区梅田に事業所を構えています。
ミラトレの評価
就職実績・定着率 評価:
『ミラトレ』は、両面で業界平均を大きく上回る成果を上げています。
平均就職率は95%、定着割合は97%と、全国平均の約1.5倍に達しています。利用者が職場に順応し、長期的に働き続けられるような支援体制が整っていることが分かります。
プログラムの種類・内容 評価:
『ミラトレ』では、個別の目標やプランを利用者と共に作成し、利用者の状況に応じてプログラムを柔軟に調整する支援体制が整っています。
また、『ミラトレ』は体力作りや生活リズムの改善を含む多角的なサポートを提供し、体力の向上や金銭管理能力の習得、リフレッシュ方法の確立など、生活面の向上も重視しています。
さらに、就職後のオフィス環境に適応できるように、一般的な事務オフィスを再現した「擬似就労」のトレーニングを行っています。
利用者を部署に分け、同僚や上司との関係を意識したグループワークを通じて、コミュニケーションやビジネススキルを学べます。
また、ミラトレは、人材サービスのパーソルグループが運営しており、障害者の就職・転職実績no1のdodaチャレンジも運営しています。そのため多彩な求人数を取り揃えています。
交通費の支給・昼食の提供があるか 評価:
『ミラトレ』では、交通費の支給や昼食の提供は行われていませんが、大阪市内の事業所を利用する場合には、市からの交通費補助金を受けられる可能性があります。
資格取得やスキルアップの支援 評価:
『ミラトレ』では、PC、対人関係の向上を目的としたプログラムが充実しています。
PCにおいては、Word、Excel、PowerPointの基本操作から実務に活かせる内容まで丁寧に学べるため、事務職を目指す方には特に役立つ内容です。
コミュニケーションでは、対人や感情のコントロール方法について支援員が共に考え、具体的な改善方法を学べるほか、対面だけでなくオンラインでのやり取りにも対応できるようにトレーニングが行われます。
また、利用者が資格取得を希望する場合には必要に応じたサポートも期待できるでしょう。
総合評価
『ミラトレ』は、利用者の個々のペースに合わせたサポート体制が整っており、就職実績と定着率がともに業界でも高い水準です。
また、体力づくりや生活リズムの改善、金銭管理といった多方面での生活面での向上プログラムを通じて、長く安定して働くための基礎力を養うことができます。
さらに、擬似就労のトレーニングでは実際の職場環境を再現し、利用者が就労にスムーズに馴染めるように準備が整えられている点も魅力です。
PCやビジネスマナー、コミュニケーションといった就職後に活かせる力をしっかりと取得することが可能です。
生活リズムや体力づくり、対人関係、職場での技術を取得したい方に特におすすめな事業所です。
5位 atGPジョブトレ
5番目におすすめなのが『atGPジョブトレ』です。
『atGPジョブトレ』は全国7か所に事業所を展開しています。大阪府では、大阪市北区梅田に事業所を構えています。
atGPジョブトレの評価
『atGPジョブトレ』は、1事業所あたりの年間就職人数が全国平均の約7倍にあたる24名と、高い就職実績があります。定着割合も91.4%と高く、長期的に職場で働き続けられるための訓練が成果を上げていると言えます。
プログラムの種類・内容 評価:
『atGPジョブトレ』は、障害に特化したコース制を導入しており、利用者が自分の障害特性を理解しながら働き続けるためのスキルを習得できる環境が整っています。
コースは「うつ症状コース」「発達障害コース」「統合失調症コース」「聴覚障害者コース」「難病コース」があり、atGPジョブトレ梅田では「うつ症状コース」と「発達障害コース」が選択できます。
また、事務職を目指すための実践的なトレーニングが豊富で、カリキュラムの6割がビジネスコミュニケーションやPC、模擬職場トレーニング、企業でのインターンなど、職場で即戦力となれる訓練で構成されています。
これらのプログラムでは個々のペースを大切にし、トライ&エラーを通して無理なく利用者の力を伸ばせるよう配慮されているため、安心してレベルアップに取り組めます。
交通費の支給・昼食の提供があるか 評価:
『atGPジョブトレ』では、交通費の支給と昼食の提供はどちらもありません。交通費に関しては、大阪市からの交通費補助を受けられる可能性があります。
資格取得やスキルアップの支援 評価:
『atGPジョブトレ』では、ビジネス、実践、障害理解・対処の3つのスキルをバランスよく習得できます。ビジネススキルのプログラムでは、コミュニケーション研修やPC研修などが用意されており、実務で必要とされる知識と技術をしっかりと習得できます。
実践スキルのプログラムでは、模擬職場トレーニングや企業実習を通じて、実際の業務に即した経験を積むことができます。これにより、事務職での即戦力となる能力を効果的に身につけることが可能です。
障害理解・対処スキルのプログラムでは、自己理解を深め自己対処できることを増やしていきます。また、資格取得専用のプログラムはありませんが、希望する場合にはスタッフがサポートしてくれるでしょう。
総合評価
『atGPジョブトレ』は、全国平均を上回る就職実績と高い定着率を誇ります。障害別のコース制を採用しているため、個々のニーズに合わせた対応が可能であり、同じ障害を持つ仲間がいる安心感もあります。
プログラムの支援も事務職での即戦力となるスキルを効果的に習得できるものです。
『atGPジョブトレ』は、障害理解を深めたい人、対処スキルを見つけたい人、事務職で就職したい人へおすすめの事業所です。
まとめ
今回は大阪府にある、おすすめの就労移行支援事業所をランキング形式で紹介しました。大阪府には数多くの事業所があり、どれを選んでいいのかわからず疲弊することもあるかと思います。ですがそこで投げやりにならず、しっかりと選びましょう。
就労移行支援を受けられるのは原則2年と決まっています。合わない事業所で時間を無駄にしないためにも、事前に事業所の見学や体験、資料請求などを行って、その事業所の支援や訓練が自分に適しているのかをしっかり調べて、悔いのない選択をしましょう。