就労移行支援の利用期間はどれくらい?~リセットや再利用、期間延長について解説!

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就労移行支援の利用期間
就労移行支援に通おうと思っているんだけど、期間はどれくらいあるんだろう?

今は体調があまり良くないので、じっくり訓練を受けたいんだよね・・・

就職に役立つ資格を取りたいんだけど、期間内にとれるかな?

これから就労移行支援サービスを利用し、訓練を始めたいと考えている人にとって、利用期間はとても大事なことですね。

このページでは、就労移行支援サービスの利用期間についてまとめていますので、是非、参考にされて下さい。

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就労移行支援サービスの利用期間はどれくらいなの?

就労移行支援の利用期間
就労移行支援サービスの利用期間は原則2年間です。2年間と言えば、長いように感じますが、実際にはこれは、かなりシビアな期間です。

例えば、大学受験の予備校や資格の学校などは合格できなかったとしても、通おうと思えば何年でも通えますが、就労移行支援は2年間のうちに就職できなければそこで終了になります。(自治体によっては2年以上も可能なところがあります。)

また、就労移行支援サービスは年齢制限も65歳未満の人しか利用できませんから、この辺りも一般の資格の学校とは全く違います。

就労移行支援のサービスは再利用が出来ます。

これから就労移行支援サービスを利用したいと考えている人は、是非とも1年間で就職出来るように計画をされることをおススメしています。

それには幾つか理由があります。

・利用期間終了間際まで就職が決まらないと、精神的に焦りが出るため、良い結果を残せない場合があります。

・就職は働いてみないとわかりません。実際働いた結果、やはり自分には合わないということもあります。そうした場合に退職しても期間が残っているため、就労移行支援の再利用ができます。

就労移行支援事業所では、1年間を4つのブロックに分けて就労訓練を行っています。

1~3ヶ月 体調管理の徹底的な改善、日常生活管理
4~6ヶ月 適正を調べる、求人検索
7~9ヶ月 技能スキルアップ
10~12ヶ月 面接練習、書類作成、応募

このような流れを推奨しています。

1~3ヶ月 体調管理の徹底的な改善、日常生活管理

入所しての3ヶ月は重要な期間であり、生活習慣の改善と体調管理に注力することが求められます。利用者の体調状態を把握し、安定した健康状態を維持することが目標です。

訓練内容は個々の利用者に合わせて調整されます。一部の事業所では週2日や3日の通所からスタートし、在宅訓練では午前または午後のみなどから始める場合もあります。

この期間では、利用者は自己管理や健康への意識を高め、日常生活の基盤を整えることに取り組みます。適切なスケジュール管理やライフスタイルの改善を通じて、安定した状態へ移行することを目標にします。

入所後の最初の3ヶ月は将来の就職活動に大きな影響を与えるため、生活習慣の改善と体調管理には真剣に取り組むことが重要です。

事業所の指導のもと、利用者自身が自己管理の意識を高め、日常生活を整えていくことで、次のステップへの準備を進めることが期待されます。

もちろん人によって状況が違いますから、体調面で問題がない人は、いきなり技能スキルアップから始める場合もありますし、スキルがある人はすぐに書類作成、応募、面接へ進むという場合もあります。

4~6ヶ月 適正を調べる、求人検索

4~6ヶ月の期間は、利用者の適正を調べるとともに、適正に基づいた仕事があるのか、実際に求人検索を行います。この段階では、利用者の能力や興味、適性を的確に把握し、それに合った職種や業界を探索します。

利用者は、様々な職種や業界についての情報を収集し、自身の興味や適性について深く考える機会が与えられます。求人情報や企業の特徴、仕事内容などを調査し、将来の職場環境についての理解を深めます。

また、適性診断や職業訓練などを通じて、利用者の持つ能力やスキルを客観的に評価し、適切な職種や職場環境を探求します。これにより、利用者が自身の強みや適正を把握し、将来の就職に向けた適切な選択ができるようサポートされます。

4~6ヶ月の期間は、利用者の適性を評価し、求人情報を収集・分析する大切な段階です。利用者は自身の興味や適性を見極めるとともに、将来の職業についての具体的な目標を設定していきます。事業所のサポートを受けながら、自身に最適な就職先を見つけるための準備を進めることが期待されます。

7~9ヶ月 技能スキルアップ

7~9ヶ月の期間は、前段階で整えた体調と日常生活管理の基盤を活かし、利用者の技能スキルを向上させるための訓練が行われます。これまでの取り組みから得られた情報や適性テストの結果をもとに、具体的な職業における必要なスキルや知識を磨くことに重点が置かれます。

個別の支援プランに基づき、利用者が適性や興味を持つ分野に特化したトレーニングが行われます。職業訓練や実践的な作業を通じて、実際の仕事に必要な技能を習得し、業務の基礎を確固たるものにします。

また、求人情報の収集や求人検索も行われます。就職に向けた適切な職場や雇用機会を探し、利用者の希望や適性に合った求人にアプローチするための準備が進められます。

この期間では、適正な職種や業界を見極めるためのアドバイスやキャリアカウンセリングも行われます。利用者自身のスキルや能力を最大限に活かし、将来の就職に向けた準備を進めることが目指されます。

技能スキルアップの取り組みは、利用者の自信や実務能力の向上につながり、就職活動の成功へとつながる重要なステップです。

10~12ヶ月 面接練習、書類作成、応募

10~12ヶ月の期間では、利用者が実際の就職活動に向けて準備を進めるためのサポートが行われます。面接練習、書類作成、応募など、具体的な就職活動に必要なスキルを磨くことが重要となります。

利用者は、面接の場で自己PRや適切な表現方法を身に付けるための練習を行います。面接官の質問に的確に答えたり、自分の強みや経験をアピールする方法を学びます。また、模擬面接やフィードバックを通じて、自信をつけることも訓練のひとつです。

書類作成においては、履歴書や職務経歴書の作成方法やポイントを学びます。自己PRを魅力的にまとめるための表現力やフォーマットに関する知識を身に付け、採用担当者へアピールするための文書を作成します。

さらに、実際の求人応募に向けてのサポートも行われます。求人情報の収集や応募先の調査、適切な応募方法の指導などが行われ、利用者は自身の希望に合った職場への応募を進めることができます。

この期間では、就職活動における各種スキルの向上や自己アピール力の強化が目指されます。綿密な準備を行い、自信を持って就職活動に臨むことができるようサポートされます。

就労移行支援サービスはリセットが出来ません

就労移行支援サービスは原則2年間ですが、その間はどの事業所を利用しても問題はありません。A事業所が合わない場合、B事業所という感じで代わることは可能ですが、A事業所で利用した期間はリセット出来ません。

A事業所とB事業所のトータル期間となります。

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就労移行支援サービスを2年利用しても就職出来ない人の特徴

就労移行支援サービスを2年利用しても就職出来ない人
就労移行支援サービスを利用して、全員が就職できるとは限りません。就職できない人もいらっしゃいます。これらの人には幾つか共通する特徴があります。

・体調不良が続いて訓練の継続が出来ない。
・元々就職する気持ちがない、または弱い。
・資格取得だけに興味がある。
・就職しなくても生活に困らない。

体調不良が続いて訓練の継続が出来ない

体調不良が続いて訓練に参加出来なかったり、今まで治まっていたのに急に体調不良が再発してしまうなどの原因で訓練を継続できないケースです。

やはり、体調は全ての土台になっていますので、この状態が続くと就職活動は難しくなります。

元々就職する気持ちがない、または弱い

自分では就職するつもりはないのだけど、親御さんに無理やり連れてこられたという人もいらっしゃいます。

就職は自分の意思で行わなければ訓練の継続は難しくなります。もし、うまく採用されたとしてもその気持ちでは長く勤めることが出来ないでしょう。

資格取得だけに興味がある

就職のための資格取得ではなく、専門的な資格取得を目的にする場合は、就労移行支援サービスではなく、資格スクールなどを検討した方がいいでしょう。

就職しなくても生活に困らない

金銭的に生活に困らない状況だと、なかなか働こうという気にはなれないものです。

ただし、現状は大丈夫だとしても、将来は誰にもわかりません。本当に今のままでも大丈夫なのかをよく考えるようにしてください。

もし、あなたが上記に該当するのであれば、就労移行支援の利用は少し待った方がいいかもしれません。

冒頭でもお話ししましたが、就労移行支援サービスは、2年間しか利用できません。有意義な使い方を検討するようにして下さい。

就労移行支援サービスを2年利用したが就職出来なかった場合、今後はどうすればいい?

就労移行支援サービスを2年利用したが就職出来なかった場合、今後はどうすればいい?
就職できなかった場合、その後の選択肢として幾つかあります。

・期間の延長を申請する
・就労継続支援A型、B型を利用する
・障害者専門の転職エージェントを利用する

期間の延長を申請する

就労移行支援は原則2年間ですが、延長申請をすれば最大1年間延長が可能な場合があります。当事業所も過去5年間で2名の人が延長できた例があります。

一人はコロナ過で就職先がなかなか見つからず、コロナ関連の理由で延長が許可された人です。もう一人は、終了ギリギリで採用が取り消しになった人で、申請したところ自治体から受理されました。

コロナ関連の延長申請は、多くの自治体で採用されたと聞きますが、基本的には延長自体は非常に珍しいものと思っておいてください。

全ての判断は自治体に委ねられますが、可能性はゼロではないので申請してみるかどうかは、支援員とよく相談するようにして下さい。

就労継続支援A型、B型を利用する

就労系の障害福祉サービスの中には、就労移行支援の他に『就労継続支援A型』と『就労継続支援B型』があります。

これらのサービスは一般就労が困難な人が雇用、就労の機会を持つ為に設けられたサービスになります。A型、B型は以下のような区分があります。

A型:雇用契約を結び、賃金が支払われるサービスになります。仕事内容は各事業所によって違いがあり、賃金は最低賃金が保障されています。

B型:雇用契約はなく、工賃という形で賃金が支払われます。雇用契約がないので最低保障はありません。

まとめ

いかがだったでしょうか?

就労移行支援サービスの利用期間について述べてきました。

・原則2年間
・1年で就職するプランを考える
・2年間の利用後の選択も考えておく

このような内容でした。2年間の利用が終了した後も幾つかの選択肢が残っていますので、希望はあります。

あなたが希望する仕事に出会えることを願っています。

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